どのタイプの日焼け止めを選べば効果的なのか悩む……
日焼け止めの効果的な塗り方がわからない……
去年使った日焼け止めを今年も使って良いの?
日焼け止めを使用するとき、このような疑問を持つことがありませんか?
日焼け止めには、紫外線から肌を守る効果があります。しかし、正しい塗り方をしなければ日焼けしてしまうことも。
そこで本記事では、化粧品検定1級所持の筆者が以下のことについて解説しています。
- 紫外線による肌への影響
- 日焼け止めのタイプと特徴
- 日焼け止めを選ぶポイント
- 【部位別】日焼け止めの塗り方
- 日焼け止めを使用する時の注意点
この記事を読んで、正しい日焼け止めの使い方をマスターしましょう!
日焼けの原因となる2つの紫外線

紫外線は太陽光のうち可視光線の紫色の外側にある光のことです。英語では紫外線をultra-violet raysと表記するため、略してUVと呼びます。
紫外線の中で日焼けの原因となるのはUVAとUVBの2つです。それぞれが肌にどのような影響を与えるのかを解説していきますので、チェックしていきましょう。なお、UVCは大気層で吸収されて地表に到達しないため、肌への影響はありません。
1.UV-Aによる肌への影響

UVAは肌の深い部分にある真皮にダメージを与え、しわ・たるみの原因になります。
真皮には肌の弾力や張りを保つための繊維が多く存在しており、紫外線のダメージを受けると繊維が変化して、しわ・たるみを生じさせてしまうのです。
また長時間UVAを浴び続けると、肌を守るために黒褐色の色素を生成してしまうため、肌を黒が黒くするサンタンも引き起こします。
UVAは紫外線の約9割を占めており、季節や天候によって増減はあるものの、大気層を通過しやすいため一年中地上に降り注いでいます。
家の中にいたとしても窓ガラスを通り抜けますので、日当たりの良い場所で過ごす場合には日焼け対策が必要です。
2.UV-Bによる肌への影響
UVBは皮膚表面に急激なダメージを与えてサンバーンやサンタンを引き起こします。
サンバーンとは肌が赤く炎症を起こすことで、ひどい場合は水泡ができるなどやけどと同じ状態になることです。
UVBのほとんどは大気層に吸収され地表に届く量は約1割程度ですが、UVAよりも光のエネルギーが強く肌への影響も大きくなります。
繰り返しのサンバーンは皮膚がんのリスクになることがわかっていますので、リスクを低減させるためにも日焼け防止対策をして肌を守ることは重要です。
日焼け止めが紫外線を防ぐ方法

日焼け止めに含まれている紫外線は以下の2つの原料によって防いでいます。
- 紫外線吸収剤
- 紫外線散乱剤
それぞれどのように紫外線を防いでいるのかを解説していきます。
1.紫外線吸収剤
紫外線吸収剤は配合された化学物質の反応で、紫外線のエネルギーを吸収したあと熱エネルギーに変換・放出し、日焼けを防いでいます。
紫外線吸収剤は白浮きやきしみ感もなくなめらかで塗りやすいですが、まれにアレルギー反応を起こすことも。
しかし、現在は紫外線吸収剤をカプセルで包んでコーティングし、肌への負担を少なくした商品も販売されています。
そのため、これまで紫外線吸収剤が含まれる製品を使用して、肌荒れを起こしたことがある人も使用できる場合があります。
もしも気になる商品がある場合は、パッチテストをして症状が出ないか確認してみてください。
パッチテストで肌荒れなどが起きなければ、使用しても問題はないでしょう。
パッチテストのやり方はこちらを参考にしてみてください。
FANCL「よくあるご質問:肌が敏感で化粧品の使用が心配です。使用前のテスト方法を教えてください。」
2.紫外線散乱剤
紫外線散乱剤は成分の酸化チタンや酸化亜鉛が、紫外線を物理的にはね返して日焼けを防ぎます。
いずれも白色の粉末なので塗ったときに白浮きしやすくきしみやすいのがデメリットですが、化学物質が含まれていないため肌にやさしく、敏感肌の人でも使いやすいことがメリットです。
紫外線吸収剤 | 紫外線散乱剤 | |
紫外線を防ぐ方法 | 紫外線のエネルギーを吸収し熱エネルギーに変換して放出 | 紫外線を反射・散乱して跳ね返す |
含まれている成分 | ケイヒ酸系 ベンゾフェノン系 トリアジン系 | 酸化チタン 酸化亜鉛 |
メリット | 白くなりにくい きしみまない 塗りやすい | 刺激が少ない 敏感肌でも使いやすい |
デメリット | まれにアレルギー反応を起こす | 白くなりやすい きしみやすい |
日焼け止めの効果を表す2つの指数

日焼け止めの効果をあらわす指数には「SPFとPA」の2つがあります。それぞれどのような効果を表しているのか解説していきます。
SPF:UVBを防止する指数
SPFはUVBを防止する指数のことで、サンバーンを起こすまでの時間を何倍にできるのかを表しています。
たとえば「SPF30」の日焼け止めを利用した場合は、サンバーンを起こすまでの時間を30倍にのばすことができます。
ただし日焼け止めがSPFの指数を発揮するのは、肌にしかっりと塗られていることが前提条件です。摩擦などで取れてしまった部分などは日焼けしてしまいますので、こまめな塗り直しが必要になります。
日焼け止めを使用しない場合と使用した場合の、サンバーンを起こすまでの時間は以下のとおりです。
肌の色 | サンバーンを起こす時間 | SPF30を使用した場合の時間 |
色白 | 約20分 | 10時間 (20分×SPF30=600分) |
普通 | 約25分 | 12時間 (30分25分×SPF30=750分) |
色黒 | 約30分 | 15時間 (30分×SPF30=900分) |
SPFの最大指数は50+(51より大きい)となっており、数字が大きいほどUVBを防ぐ効果は高いです。
PA:UVAを防止する指数
PAはUVA を防止する指数のことで、UVAにより肌が黒くなるのを防ぐ効果を表しています。
PAの指数は以下の4段階で、+の数が多いほど高い効果が得られます。

【シーン別】SPFとPAの効果的な使い分け

SPFとPAは使用する場面によって適切な数値が異なりますので、シーン別に使い分けましょう。
同じ日焼け止めを利用しても良いですが、紫外線を防止する効果が高い日焼け止めは、そのぶん紫外線吸収剤を多く利用しているため肌に負担がかかりがちです。そのため、日常生活用とレジャー用とで日焼け止めを使い分けた方が肌への負担を減らせます。
日焼け止めのタイプと特徴

日焼け止めには主に以下の8種類があり、それぞれの特徴にも違いがあります。
タイプ | 特徴 |
クリーム | なめらかな使い心地 保湿力が高い |
ローション | のびが良い 白浮きしにくい |
ミルク | みずみずしい 保湿力が高い |
ジェル | のびが良い さっぱりした使い心地 |
スプレー | 手の届かない場所にも使える さっぱりした使い心地 塗りムラができやすい |
スティック | 手軽に持ち運びできる 密着性が高い のびにくい |
パウダー | 化粧直しにも使える 落ちやすい |
シート | 持ち運び 塗り直しに便利 |
効果のある日焼け止めを選ぶ3つのポイント

効果のある日焼け止めを選ぶポイントは以下の3つです。
- 場面に合った強さかを確認する
- 使用感に問題がないかを確認する
- 耐水性の有無を確認する
それぞれ解説していきます。
1. 場面に合った強さかを確認する
紫外線の強さは季節・天気・場所によって異なりますので、季節や場面に合わせた指数の日焼け止めを使いましょう。指数が合っていない日焼け止めを塗った場合、紫外線を十分には防げず、サンタンやサンバーンになってしまいます。
日焼け止めの強さの目安は以下のとおりです。
シーン | SPF | PA |
通勤・散歩・ショッピングなど 1時間程度の短時間の外出 | 1~30 | +~++ |
登山・屋外スポーツなど 長時間の外出 | 30~50+ | ++~++++ |
長時間屋外で過ごす場合には、SPF・PAともに効果の高い日焼け止めを選択しましょう。
2. 使用感に問題がないかを確認する
日焼け止めは商品によって塗り心地が違いますので、実際に試して使用感に問題がないか確認してみてください。
伸びが悪くて均一に塗れない、塗ったあとにベタつきが気になるなどの使用感は、実際に商品を手にしてみないと分からないものです。使用感に問題があると、塗り方にムラができたり、ベタつきを防ごうと使用量を控えてしまったりして日焼け止めの効果を発揮できない可能性があります。
お試しコーナーや試供品で使用感に問題がないことをしっかり確認して、自分が使用しやすい日焼け止めを選ぶようにしましょう。
3. 耐水性の有無を確認する
プールや汗をかきやすい場所では、ウォータープルーフの日焼け止めを使用しましょう。汗や水に弱い商品だとすぐに流れ落ちてしまい、紫外線の予防効果が発揮できません。
日焼け止めの耐水性には「耐水性★」「耐水性★★」の2段階があり、★が多い方がより耐水性に優れています。なお、耐水の時間は条件などによってことなるため、一律に時間を示すことはできないため、2〜3時間を目安に塗り直すことが推奨されています。(※2)
※2日本化粧品工業会「UV耐水性の効果が維持できる時間はどのくらいですか?」
【部位別】効果的な日焼け止めの塗り方

日焼け止めは部位別に塗り方のコツがあります。間違えてしまうとしわやたるみの原因となりますので、しっかりと塗り方をチェックしていきましょう。
顔

- 製品記載の使用料を両頬・おでこ・鼻・あごの5箇所にのせる
- 中指を使ってまんべんなく伸ばす
- 特に日焼けしやすい鼻・頬骨・おでこは重ねづけする
- メイクするときは化粧下地を塗る前に塗る
首・デコルテ

- 鎖骨から顔に向かって塗る※逆に塗ると首にしわやたるみができる原因
- 首の後ろ側や耳の後ろまでしっかりと塗る
- デコルテは鎖骨に沿って内側から外側に向かって塗る
ボディ

- 容器から直接肌にのせる
- 手のひらで大きく円を描くように塗っていく
- 手の甲も忘れないように塗る
日焼け止めを使用するときの注意点

日焼け止めを使用するときの注意点は以下の3つです。
- 日焼け止めは2~3時間おきに塗り直す
- 使用期限内の日焼け止めを使用する
- 日焼け止めを使用した後のスキンケアをする
それぞれ解説していきます。
1. 日焼け止めは2~3時間おきに塗り直す
日焼け止めの効果を継続させるためには、2〜3時間おきの塗り直しが大切です。日焼け止めは時間とともに汗や摩擦などで落ちてしまい、紫外線から肌を守る効果が減少していきます。
部屋の中にいる場合でも、窓際にいるときやベランダに出るときには塗り直すようにしましょう。こまめに塗り直すことで日焼け止めの効果を最大に発揮し、紫外線から肌を守ることができます。
2. 使用期限内の日焼け止めを使用する
使用期限を過ぎた日焼け止めは劣化して、紫外線から肌を守る効果が減少している可能性がありますので、分離・変色・変な臭いがしているものは使用しないようにしましょう。
また、直接肌に塗るタイプのものは雑菌が繁殖する場合がありますので、使用するたびに清潔なティッシュなどでふき取り、開封後1年以内をめどに使い切るようにしてください。なお、肌に直接触れないスプレータイプは開封後でも3年ほど使用可能です。
3. 日焼け止めを使用した後のスキンケアをする
日焼け止めを使用した後はしっかりとスキンケアをおこなわなければ、毛穴に日焼け止めの成分が詰まり、肌荒れの原因となります。
使用方法に「せっけんで落とせる」「クレンジング剤不要」と記載されている日焼け止めはせっけんだけでも落とせます。しかし、それ以外は日焼け止め専用のクレンジングやメイク用のクレンジングオイルでしっかり落としましょう。
日焼け止めを落とした後の肌は水分が不足しがちなので、夏の暑い日でも化粧水・乳液をつけて保湿してください。
紫外線は強さの程度に違いはあるものの、私たちの肌に1年中降り注いでいます。紫外線は肌を老化させる1番の原因ですが、日焼け止めの効果で軽減できますので、場面に合わせた日焼け止めを使用して紫外線から肌を守りましょう。